「今日こそ勉強しようと思ったのに、気づいたらスマホを触っていた」「明日こそは…」と何度も繰り返してしまう・・・そんな経験をしたことはありませんか?
中学生・高校生にとって勉強は日々の積み重ねが大切ですが、続けることこそが最も難しいと感じる人も多いはずです。
学力を向上させたい、志望校に合格したいという気持ちがあっても、「継続」できなければ成果は思うように現れません。
実は、勉強ができる人たちは特別な才能を持っているのではなく、「学習を習慣化する技術」を身につけているのです。
この記事では、勉強を日常の一部に取り入れ、無理なく継続するための7つの具体的な工夫と、継続のコツをご紹介します。
ご自身やお子さんの学習スタイルを見直すヒントとして、ぜひ参考にしてください。
目次
勉強を習慣にするために大切なこと:継続できる7つの実践ポイント

勉強を毎日の習慣にすることは、成績向上のためだけでなく、将来にわたって役立つ「自分で学ぶ力」を育てるためにも非常に重要です。
しかし、「毎日勉強しよう」と決意しても、最初は意欲があっても、時間が経つと続かなくなってしまう…そんな悩みを抱えている中高生は少なくありません。
ここでは、無理なく勉強習慣を身につけ、継続するための7つのポイントをご紹介します。
いずれも特別な道具や環境がなくても、今日から始められる内容ばかりです。
ぜひ、できそうなことから取り入れてみてください。
「時間を決める」よりも「タイミングを決める」
「毎日19時から勉強する」といったように、時計の時間でスケジュールを組むのは一見理にかなっているように思えます。
しかし、時間で固定してしまうと、予定がずれたときに「もう今日は無理だ」とあきらめてしまいがちです。
それよりも効果的なのが、「ある行動の直後に勉強する」といった、生活の流れの中に学習を組み込む方法です。
たとえば、
- 学校から帰宅したら、制服を着替える前にそのまま机に座る
- 夕食後、歯磨きの前に30分だけ復習タイムを設ける
- 入浴後に10分間だけ英単語カードを確認する
このように、すでに毎日行っている習慣に勉強を“ひも付ける”ことで、抵抗感を減らし、自然に取りかかれるようになります。
これは心理学で「アンカリング」と呼ばれる手法で、習慣化の第一歩として非常に効果的とされています。
「時間」ではなく「行動」に紐づけることで、予定変更にも柔軟に対応しやすく、勉強が生活の一部として定着しやすくなります。
勉強のハードルを思いきり下げる
「勉強しなきゃ」と思っていても、いざ始めようとすると、なかなか気が進まない…という経験は誰にでもあるでしょう。
その原因の多くは、「始めること自体」がハードルになっているからです。
そんなときは、思いきって目標のハードルを下げてみてください。
たとえば、
「数学の問題集を3ページ」→「まず机に座って開くだけ」
「英単語を20個覚える」→「1個だけチェックする」
このように「とにかく始める」ことに集中するのがコツです。
行動のハードルを下げると、「まぁこれくらいならやってみようかな」という気持ちが湧きやすくなります。
実際に机に向かって参考書を開いてしまえば、不思議とそのまま取り組めてしまうことも少なくありません。
「やる気」は、行動の後からついてくるもの。
最初から完璧を目指さず、小さな一歩を踏み出すことが、勉強習慣の土台になります。
勉強するための「環境」を整える
「どこで勉強するか」は、実は思っている以上に集中力や継続力に影響を与えます。
自宅のリビングでテレビの音が聞こえる、スマホがすぐ手の届くところにある、ベッドが目に入る…このような環境では、どうしても誘惑に負けやすくなります。
理想的なのは、勉強だけに集中できる「専用空間」を用意すること。
たとえば、自習室のように静かで余計なものが目に入らない環境では、自然と「ここでは勉強するものだ」という意識が育ちます。
もし自宅でそのような環境を整えるのが難しい場合は、学校の学習室、図書館、地域の自習室などを積極的に利用してみてください。
場所を変えるだけでも、学習への集中力やモチベーションが格段に変わります。
私たちの自習室では、集中しやすい座席配置やスマホの管理ルールなど、勉強に最適な環境を整えています。
「勉強するのが当たり前」という空気感を、ぜひ一度体験してみてください。
目標は「具体的」にして、「見える化」する
「将来のために勉強しよう」「志望校に合格したい」といった大きな目標は大切ですが、日々の行動に落とし込めていなければ継続は難しくなります。
だからこそ、日々の学習は「今日何をやるか」を具体的に設定することが必要です。
たとえば、
「英単語帳の10〜20番を覚える」
「数学の問題集の5問を解く」
「理科のノートを10分だけ見直す」
このように明確なタスクとして設定し、できればチェックリストなどに書き出して管理しましょう。
そして、終わったものにチェックマークを入れたり、色を塗ったりして“見える化”することで、自分の努力が目に見える形になります。
この「できた実感」は、自信とやる気の源です。可視化によって、「今日も自分は前に進めた」という成功体験を積み重ねることができます。
「できない日」があっても完全に止めない工夫を
体調不良、家庭の用事、テスト前の準備など、日によっては予定通りに勉強できないこともあるでしょう。
そんなとき、「今日は何もできなかった」と落ち込むのではなく、「ほんの少しだけでもやった自分」を褒めてあげてください。
たとえば、
単語を1つだけ暗記カードで確認する
ノートを数秒ながめてみる
問題集の1問だけに挑戦する
このような“ミニ勉強”でも十分効果があります。大切なのは、「ゼロの日」を作らないことです。
連続性が途切れないことで、「私は毎日勉強している」という自信が蓄積されていきます。
習慣化は、完璧にやることではなく、続けること。
たとえ少しでも続けることが、長い目で見たときに大きな差を生み出します。
比べるのは「他人」ではなく「昨日の自分」
クラスの友達やSNSで見かける他人の勉強量に圧倒されて、「自分はダメだ」と落ち込んでしまうこと、ありませんか?実は、こうした他人との比較はモチベーションを高めるどころか、逆にやる気を削いでしまう原因になります。
重要なのは、「昨日の自分」との比較です。
昨日は5分しかできなかったけど、今日は10分できた
前はすぐにあきらめていたけど、今日は最後まで解いてみた
このように、自分自身の中で「小さな成長」を見つけていくことが、継続の原動力になります。
勉強は短距離走ではなく、長く続くマラソンです。
ペースが遅くても、歩いてでも、一歩一歩進めば必ずゴールに近づいていきます。
「応援してくれる存在」が継続の力になる
勉強は孤独な作業になりがちですが、「誰かが見てくれている」「応援してくれる人がいる」と感じられるだけで、人は驚くほど頑張れるようになります。
たとえば、
勉強した内容を親や先生に毎日報告する
学習記録を友達とLINEで共有する
一週間ごとに進捗を確認してくれる相手がいる
このような小さな“報告先”があるだけで、学習に対する意識や責任感が生まれます。
「ひとりでは続けられないかも」と感じるときこそ、安心して頼れる場所を活用してください。
家庭でできる!保護者による勉強習慣サポート術

お子さまが勉強を習慣化するうえで、家庭環境は非常に大きな影響力を持っています。
保護者のちょっとした声かけや接し方ひとつで、子どもが「やってみようかな」と思えるきっかけになったり、逆に「どうせやってもムダ」と感じてしまったりすることもあります。
ここでは、日常生活の中で無理なく取り入れられる保護者によるサポートのコツを、4つの観点からご紹介します。
勉強への“やらされ感”を減らし、自主的な学習習慣へとつなげるために、ぜひ参考にしてみてください。
「結果」ではなく「プロセス」を認める
成績や点数はわかりやすい指標ではありますが、それだけを評価基準にしてしまうと、子どもは「できなかったら怒られる」「結果が出ないと認めてもらえない」と感じてしまいがちです。
大切なのは、日々の取り組みそのものに目を向けることです。
たとえば、
「自分から机に向かったのがえらいね」
「昨日より5分長く集中してたね」
「間違えたところをちゃんと直そうとしていて、よく頑張ってたよ」
といったように、子どもの“姿勢”や“過程”に注目して、具体的に声をかけてあげましょう。
努力を認めてもらえると、子どもは「またやってみよう」という気持ちになりやすくなります。
小さな努力の積み重ねを肯定していくことが、勉強を前向きにとらえるための土台になります。
勉強の「タイミング」を家庭内で整える
子どもが学習のリズムをつかむためには、家庭の中である程度「勉強する時間帯」や「勉強しやすい空気感」を整えてあげることが効果的です。
たとえば、
「夕食前は静かな時間にする」
「19時から20時まではテレビを消して家族みんなが静かに過ごす」
「お風呂のあとに30分だけ勉強タイムをつくる」
といったように、家庭内の行動と学習を結びつけることで、自然と勉強に取りかかりやすくなります。
また、保護者が同じ時間に読書をするなど、「子どもと並んで集中する時間」をつくるのも非常に効果的です。
「自分だけが勉強させられている」と感じず、落ち着いて学習に取り組みやすくなります。
学習を「話題」にする習慣をつける
家庭での会話の中に勉強の話題を自然に取り入れることも、習慣化には効果的です。
「今日はどんなことを習ったの?」「それって面白そうだね」「ママも昔その問題つまずいたなあ」など、共感ベースで話しかけると、子どもは安心して勉強のことを話しやすくなります。
逆に、「なんでできないの?」「こんな簡単な問題もわからないの?」といった否定的な言葉は避けましょう。
たとえ悪気がなかったとしても、子どもは「どうせ言ってもムダ」「わかってもらえない」と感じ、勉強の話を避けるようになってしまいます。
会話の中で勉強を自然なトピックとして扱うことは、「勉強=話してもいいこと」という心理的な安全感を育むきっかけになります。
無理せず、学習支援サービスを活用する選択も
家庭でのサポートには、どうしても限界があります。
とくに中学生・高校生になると、勉強内容も難しくなり、保護者が直接教えることが難しくなる場面も増えてきます。
また、親子だからこそ、お互い感情的になってしまうこともあるでしょう。
「言いたくない」「口うるさく言ってしまう」といったジレンマを感じている方も多いはずです。
そうしたときは、第三者の力を上手に借りるのも一つの方法です。
たとえば、私たちのような自習室では、勉強に集中できる静かな環境がそろっています。
保護者の方にとっても、「任せられる場所がある」「ひとりで悩まなくていい」と感じられることは、大きな安心材料になるのではないでしょうか。
まとめ
「勉強を毎日の習慣にすること」は、テストの点数や志望校合格といった短期的な目標にとどまらず、自分の人生そのものを前向きに変える力を持っています。
毎日少しずつでも積み重ねた経験は、将来どんな場面でも役立つ「継続力」となって、あなたの支えになるでしょう。
今回ご紹介した7つのポイントは、どれもすぐに実践できる内容ばかりです。
最初からすべてを完璧にやろうとせず、「まずは1つだけ試してみよう」という気持ちで始めてみてください。
そして、「勉強するのがつらい」「どうしても続けられない」と感じたときは、無理にひとりで頑張らなくても大丈夫です。
私たちの自習室は、そんなあなたのための場所です。
集中できる静かな環境、同じように頑張る仲間、そしてそっと支えてくれるスタッフ。
ここには、習慣化をサポートするすべてがそろっています。
あなたの勉強が「やらなきゃ」から「毎日やるのが当たり前」へと変わっていく、そんな未来を一緒に作っていきましょう。